虫歯は一度進行してしまうと治療が必要になりますが、予防を徹底すれば歯の健康を守ることが可能です。
大切なお子様の歯を守るため、ご家庭でできる具体的な虫歯予防策をまとめました。
歯磨き習慣の徹底
・お子様自身で行う歯磨き
乳幼児期のうちに、自分で歯ブラシを持って歯磨きをする、という習慣を楽しみながら身に着けられるようにサポートしてあげてください。年齢ごとの詳しいポイントは別の記事でお伝えします。
乳幼児期は、お子様だけで磨き残しがなく歯みがきすることは困難なことです。保護者の方が仕上げ磨きをしてあげてください。
・仕上げ磨き
乳歯や生えたばかりの永久歯は歯質が弱く、むし歯になりやすい状態です。特に6歳臼歯(奥歯)は虫歯になりやすいので注意が必要です。
10~12才頃までは仕上げ磨きをしてあげるのがよいでしょう。
成長とともに仕上げ磨きを嫌がるお子様もいらっしゃると思いますが、理由を説明していただき、ご家族のスキンシップの時間として仕上げ磨きを続けていただくことをおすすめします。
・正しい磨き方
歯ブラシの毛先を歯面にしっかり当て、軽い力で小刻みに動かします。 6歳臼歯(奥歯)は、歯の溝(噛む面)にもプラークが残りやすくなります。歯ブラシの柄を少し立てて、ブラシ先端部分の毛先が溝に当たることを意識してください。
食事の管理
・砂糖の摂取を抑える
甘いお菓子やジュースを控え、砂糖が多い食品を頻繁に与えないようにしましょう。
・食事やおやつの時間を決める
だらだら食べは虫歯の原因になります。おやつを1日1~2回にする、食事の時間を決める、など食事やおやつを摂る回数と時間を決めることが大切です。
フッ素の活用
・家庭でフッ素入り歯磨きや洗口液の活用
フッ素入り歯磨きや洗口液を活用すると、虫歯予防効果が高まります。 推奨される量・濃度がありますので参考にしてください。
・歯科医院での定期的なフッ素塗布
歯科医院でむし歯効果の高いフッ素を塗布してもらうことで、歯の表面を強化できます。
<フッ化物配合歯磨剤の推奨される利用方法 1回の使用料とフッ化物濃度>
・歯が生えてから2歳
米粒程度-1000 ppmF程度(マイルドな香味のもの、泡タイプなどもおすすめ )
・3~5歳
グリーンピース程度-1000 ppmF程度(マイルドな香味のもの、泡タイプなどもおすすめ )
・6歳以上から成人・高齢者
歯ブラシ全体-1500 ppmF程度(すすぐのが難しいご高齢の方の場合は、泡タイプや濃度が低めのものがおすすめ )
定期的な歯科検診
歯医者さんでの定期的なチェック(3~6か月に1回)を受け、虫歯の早期発見や歯のクリーニングを行ってもらいましょう。
デンタルケア用品の活用

歯ブラシだけでプラークを100%除去することはとても難しいことです。
様々なケア用品がありますので、状況に応じて活用しましょう。代表的なケア用品をご紹介します。
デンタルフロス
歯と歯の間に汚れが残りやすい場合は、デンタルフロスを使いましょう。
ワンタフトブラシ
先端が小さな束になっているコンパクトな歯ブラシです。一歯用ブラシ、ポイントブラシ、とも呼ばれます。半分埋まっている歯 隣の歯と高さが異なる歯などが磨きやすいので、 6歳臼歯が生えてきたお子様や、生え変わりの最中のお子様におすすめです。
電動歯ブラシ
歯磨きが苦手なお子様には、電動歯ブラシを取り入れるのもよいでしょう。 年齢に応じた電動歯ブラシが各種出ているので、お子様にあったものを適切に選ぶことが大切です。
身近にいるご家族、保護者の方の口腔ケア
赤ちゃんの虫歯菌は主にご家族から移ります。身近にいるご家族、保護者の方も口腔ケアを徹底し、同じスプーンや箸を使わないなど注意しましょう。
キシリトールの活用
キシリトール入りのガムやタブレットを取り入れることで、虫歯菌の活動を抑えることができます。虫歯になりやすいと感じているお子様、お菓子が大好きなお子様、などは上手に取り入れるとよいでしょう。適量を守り、誤飲などには十分注意してください。
お子様の歯の健康を守るためには、日々の積み重ねが大切です。 ぜひ上記のポイントを取り入れてみてください。