大田区下丸子のひまわり歯科 歯科衛生士によるブログです。
「歯を白くしたいけど、おすすめの方法は？」
「サロンと歯医者のホワイトニングの違いは？」
「最近見かけるセルフホワイトニングってどうなの？」
そういったご質問をいただくことが増えています。
実際に、歯並び、歯の色、虫歯や歯周病の予防、など歯の健康と美しさへの意識や関心が以前と比べて高まっています。
今日はそんなホワイトニングのお話をしたいと思います。
なぜ歯が黄ばんでしまうの？
歯はエナメル質、象牙質、セメント質という3つの硬い組織とそれに囲まれた歯髄（歯の神経）からできています。
歯の表面は半透明のエナメル質で覆われていて、その内側に象牙質という象牙色（黄色や茶色）の層があります。
エナメル質は半透明なので、その内側の象牙質が透けて見え、これが主に歯の色に影響します。
年齢とともに
年齢とともに、エナメル質は少しずつ薄くなっていき、一方の象牙質は、内部の神経を守る反応として厚みが増し、色も濃くなってきます。その結果、歯の色が濃く感じるようになってきます。
食習慣、生活習慣
エナメル質には無数の「エナメル小柱」という管があり、飲食によりこの管に色素が入り込み、エナメル質や象牙質が着色することも原因です。
歯の質、個人差の影響
エナメル質の透明度、厚さ、表面のデコボコの状態なども、歯の色の見え方に影響します。それらは、持って生まれた歯の質、個人差によっても様々です。
どうやって歯を白くするの？
ホワイトニング材を歯の表面に塗って化学反応で白くしていきます。
歯科医院では、歯の表面だけでなく内部まで作用し、歯そのものの色を白くする「過酸化水素」「過酸化尿素」を主に使用します。サロンやセルフの場合は、これらの薬剤は法律上使用が許可されていません。
歯科医院とホワイトニングサロン・セルフホワイトニングの違いは？
・薬剤の種類の違い
歯科医院のホワイトニングでは主に「過酸化水素」「過酸化尿素」といった薬剤を使用します。これら薬剤は歯の内部にまで作用し、歯そのものの色を白くすることが可能です。
サロンやセルフホワイトニングは、医療機関ではないため、前述した薬剤を使用することが許可されていません。歯の表面の汚れ、黄ばみに対しては一定の効果が期待できますが、歯そのものの色を白くすることはできないので、ホワイトニング効果や表面の白さをキープする力は弱くなります。
日本人に多い、歯そのものの色が黄色い方、食習慣、生活習慣、加齢などにより黄色っぽくなってきたような歯の場合、歯科医院で扱う薬剤であれば、ご自身の本来の歯よりも白くする事が期待できます。
・施術者のちがい
歯科医院のホワイトニングでは、国家資格を持つ歯科医師や歯科衛生士が施術を行います。施術前にはしっかりと診断を行い、その方のお口の状態やご希望に応じた方法で適切にホワイトニングを行うことができます。
一方、サロンなどは、国家資格を持たないスタッフが行うことが多いため、使用する材料の効果を最大限期待できなかったり、結果として望むような効果が得られない場合があります。
歯のクリーニングとの違いは？
一般的に「歯のクリーニング」と呼ばれる施術方法もあります。
その中身はそれぞれ、「PMTC」「エアフロー」「ジェットクリーニング」「パウダーメンテナンス」など様々な呼び方があり、混乱してしまう方もいらっしゃると思います。
これらは、専門的な器具や材料を使って歯の清掃をし、お口の環境を整える一連の治療のことを指します。
使用する器具や材料、清掃方法によって、内容や呼び方が異なります。
いずれも、歯の表面、歯茎や歯周ポケットなどに対して行います。歯の表面の汚れ、着色、たばこのヤニ、などをきれいにすることは出来ますが、歯の内部、象牙質まで浸透して白くする、といったことはできません。
「歯のクリーニング」には、「歯の表面や歯周ポケットがきれいになる」「虫歯や歯周病の予防になる」などといった優れた点があります。こちらについて詳しくは、別の記事でご紹介します。
おすすめのホワイトニング方法は？
歯科医院ではないサロンなどで行うホワイトニングは、以上のことから歯科医院で行うホワイトニングとは異なるサービスです。
費用面、どのくらい白くしたいか、歯の着色の原因は何か、などそれぞれのご希望や口腔内の状況に応じて、ご自身に適したものを検討する必要があります。
ホワイトニング効果を実感したい方、効果を長持ちさせたい方、虫歯や歯周病、痛み、知覚過敏、その他何らかのトラブルがご心配の方、などは歯科医院でのホワイトニングがおすすめです。